「発信しているのに、反応がない」
カウンセラーの方から相談を受けるとき、まず確認するのは記事の書き方でもSNSの投稿頻度でもありません。誰に向けて話しているかです。
ここが決まっていない状態で発信量だけ増やしても、届く人は増えません。逆に言えば、対象がはっきりした瞬間から、同じ発信でも読まれ方が変わります。
カウンセラーの集客は、技術の差ではなく、誰に向けるかを決めているかどうかで大きく分かれます。
この記事では、専門分野を絞ることへの不安への答えと、実際にどう決めればいいのかを整理します。
カウンセラーが選ばれないのは、専門分野が決まっていないから
プロフィールに「人間関係、恋愛、仕事、子育て、どんなお悩みでもご相談ください」と書いてあるカウンセラーは多いです。間口を広げたほうが多くの人に届くという考え方は、感覚としては自然だと思います。
ただ、相談する側の目線に立つと見え方が変わります。夫婦関係で苦しんでいる人が探しているのは、幅広く対応してくれる人ではありません。自分と同じ問題を扱ってきた人です。何でも対応しますという表示は、相談者にとっては、自分のことを分かってくれるかどうかが判断できない状態と同じになります。
そもそも、相談を考えている人が検索窓に打ち込むのはカウンセラーという言葉ではありません。「夫 話を聞いてくれない」「職場 行きたくない」のように、自分が今抱えている状態そのものです。つまり、悩みの名前で書かれたページしか見つけてもらえません。専門分野を決めるというのは、格好をつけることではなく、見つけてもらえる場所に立つことだと考えてください。
ここを、カウンセリングの技術が足りないからだと受け取っている方は多いです。でも実際に話を聞くと、対応力そのものに問題があるケースはほとんどありません。足りていないのは技術ではなく、この人に相談すればいいと思ってもらう入口です。学び直しではなく、設計で解決できる部分になります。
専門分野を絞ると仕事が減るという不安への答え
絞ることへの一番の不安は、対象外の人が来なくなることだと思います。ただ、実際に起きるのは少し違います。
減るのは、そもそも申し込みに至らなかった層です。料金だけを聞いて消える問い合わせ、話がかみ合わないまま終わる相談。この種類の接触が減り、代わりに最初から目的が一致している相談が増えます。件数が同じでも、成約率と満足度が変わってきます。
私が5年以上集客を担当しているカウンセラーは、対象をメンタルの悩みを抱えている人に特化しています。守備範囲を広げていません。その状態で、単価30万円ほどのプログラムに月2〜5件の新規契約が入り、広告費はゼロで回っています。累計のコミュニティ参加者は100名を超えました。広く受けたから伸びたのではなく、対象を決めたから発信の言葉が定まり、届く人が増えたという順番です。
もうひとつ、ここは誤解されやすいところなのですが、専門分野を決めることと、実際に受ける相談を制限することは別の話です。入口の看板を一つにするだけで、来た人の相談内容が想定と少しずれていても、対応すればいいだけです。絞るのは看板であって、仕事の中身ではありません。
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専門分野を決める3つの切り口
① 悩みの内容で決める
もっとも分かりやすいのが、扱う悩みで決める方法です。
- 夫婦関係、パートナーシップ
- 職場の人間関係、休職からの復帰
- 親子関係、子育ての不安
- 自己肯定感、生きづらさ
検索されやすく、発信テーマも作りやすい切り口です。迷ったらここから考えると進みます。
注意したいのは、この段階で範囲を広げ直さないことです。夫婦関係と親子関係と職場の人間関係を全部入れると、結局は何でも受けますに戻ります。まずは一つに決めて、書きながら手応えを見るほうが早いです。
② 相手の状況や立場で決める
悩みの種類ではなく、相手が置かれている状況で決める方法もあります。休職中の会社員、育児中の母親、経営者、就職活動中の学生といった区切り方です。
この切り口の強みは、同じ悩みでも文脈が変わることを踏まえた発信ができる点にあります。休職中の人に向けた言葉と、働きながら悩んでいる人に向けた言葉は、内容が同じでも響き方が違います。前者には復帰への不安があり、後者には毎日をどう乗り切るかという課題がある。同じ人間関係の悩みでも、書き出しから変わってきます。
すでに特定の職種や立場の相談を多く受けているなら、この切り口が一番自然に決まります。
③ これまで受けてきた相談から逆算する
ゼロから考えるより早いのが、過去の相談を振り返る方法です。
これまでに受けた相談を書き出して、多かったテーマ、話していて手応えがあったテーマ、相手の変化が大きかったテーマを見ていきます。この3つが重なっているところが、すでにあなたの専門分野になっています。
新しく決めるのではなく、すでにあるものを見つけて言葉にする。この順番のほうが、無理がないぶん長く続きます。実績が少なくても、10件も振り返れば傾向は出ます。
専門分野の絞り方でよくある失敗
需要が多そうだからという理由だけでテーマを選ぶと、発信が続きません。自分の中に語れる経験の蓄積がないため、書くたびに調べることになり、負担が増えていきます。市場の大きさより、自分が繰り返し語れるかを優先したほうが結果的に長く回ります。
次に多いのが、抽象的な言葉でまとめてしまうケースです。心が軽くなる、本来の自分を取り戻す。こうした表現は、書いている側は輪郭がある気持ちになりますが、読む側には自分向けかどうかが判断できません。相談者が普段使う言葉で書けているかを基準にしてください。専門分野の言葉は、相談者の口から出てくる表現に寄せるほど届きます。
そして一番もったいないのが、一度決めたら変えられないと思っていることです。決めるのに時間をかけすぎて、半年経っても発信が始まらない。専門分野は後から変えられます。実際に発信して反応を見て、ずれていたら調整すればいい。決めることより、決めた状態で動き始めることのほうが大事です。
専門分野を決めた後にやること
対象が決まったら、次は表示されている場所を統一します。
- ホームページのトップとプロフィール
- YouTubeやブログの説明文
- 公式LINEのあいさつメッセージ
- サービス案内ページの冒頭
ここがばらばらだと、たどり着いた人が、この人は結局何の人なのかというところで止まります。逆に揃っているだけで、専門性の印象は上がります。サイト側の整え方はカウンセラーに自社サイトは必要?集客に必要な5ページにまとめています。
もうひとつ、対象が決まると書くことに悩む時間が減ります。その人が検索しそうなこと、面談で実際に聞かれること、最初につまずくこと。ここから拾えばテーマは尽きません。発信が続かない原因の多くは、根性ではなく対象が決まっていないことです。絞ることは、続けるための設計でもあります。
まとめ
カウンセラーの集客で最初に手をつけるべきなのは、発信量を増やすことではなく、誰に向けるかを決めることです。
- 幅広く受けますという表示は、相談者の判断材料にならない
- 絞って減るのは、もともと申し込みに至らなかった接触
- 悩み、状況、過去の相談履歴の3つから決められる
- 決めた後は、すべての入口で言葉を揃える
決めるのに完璧を求める必要はありません。半年後に変えてもいい前提で、いま一番語れるところに旗を立てる。それだけで発信の届き方が変わります。
対象を決めたあと、どの順番で集客を組み立てるかについてはカウンセラーの集客で最初にやること【この順番で】もあわせて読んでみてください。
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心理カウンセラーのオンラインコミュニティ「WaReKaRa」で集客責任者を5年以上担当。広告ゼロで月60〜120万円の集客導線を構築してきた実績をもとに、カウンセラーが発信からLINE登録・申込みまでの導線を整えるための情報を発信しています。
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