相談は来る。セッションの評価も悪くない。でも1回で終わる。
そして翌月また、ゼロから新しい人を探すことになる。カウンセラーの方から受ける相談の中で、これはかなり多いパターンです。
この状態を、営業力の問題だと考えている方が多いのですが、原因はほとんどの場合そこではありません。単発で終わるのは、最初から1回で完結する形で提供しているからです。
この記事では、なぜ単発になるのかという構造の話と、売り込みをせずに継続へつなげるための設計をまとめます。
カウンセリングが単発で終わる本当の理由
1回60分いくら、という提供の仕方をしていると、相談者は1回受けた時点で取引が完了したと認識します。区切りがそこにあるからです。もう一度受けるかどうかは、毎回あらためて判断してもらうことになります。人は判断のたびに迷うので、迷いが1回入るごとに離脱が発生します。
継続しないのではなく、継続する形になっていない。まずここを分けて考える必要があります。
加えて、初めてカウンセリングを受ける人は、何回くらい通うものなのかを知りません。医療のように相場観が共有されていないためです。基準がないと、人はとりあえず今日はここまで、と考えます。これは満足度とは関係なく起きます。逆に言えば、最初に見通しを伝えるだけで変わります。この種類の悩みはだいたい3ヶ月で一区切りになることが多い、と最初に言われていれば、判断の基準ができます。
もうひとつ見落とされやすいのが、セッションの終わり方です。その日の話を丁寧に聞いて、すっきりして終わる。相談者は満足しますが、次に会う理由は残りません。継続が生まれるのは、話を聞いてもらえたときではなく、まだ途中だと本人が感じているときです。ここは技術ではなく、終わり方の設計になります。
継続を前提にした形に組み替える
① 単発ではなく期間で区切る
もっとも効果が大きいのは、提供の単位を1回から期間に変えることです。
- 3ヶ月で全6回、といった回数と期間のセット
- 期間中はメッセージでの相談も受ける
- 最初と最後に、状態を確認する時間を入れる
- 終了時に、続けるかどうかをあらためて話す
回数券とは違います。回数券は何回分買うかという話ですが、期間で区切る場合はその期間で何を目指すかが中心になります。相談者にとっては、後者のほうが判断しやすい形です。前払いへの抵抗も、目的が共有されていれば大きく下がります。
② 期間は、悩みの性質から決める
3ヶ月なのか6ヶ月なのかは、扱う悩みによって変わります。
考え方の癖や、長く続いてきた人間関係の問題を扱うなら、変化が見え始めるまでに時間がかかります。逆に、目の前の状況判断が中心なら短くても成立します。
迷ったら、これまで一番うまくいったケースを思い出して、実際に変化が出るまでにかかった期間を基準にしてください。相場ではなく自分の経験から決めるほうが、説明にも無理が出ません。他の人が3ヶ月でやっているからという理由で決めると、途中で足りなくなるか、間延びするかのどちらかになります。
③ 単発を残す場合は、位置づけを変える
単発をなくす必要はありません。ただし、主力商品ではなく入口として位置づけます。
初回で状態を確認し、必要な人にだけ期間型の案内をする。この形にすると、単発と継続が競合しなくなります。単発と継続を同じ並びで見せると、相談者はまず安いほうを選ぶので、そこから継続へ移す手間が毎回発生してしまいます。
初回から本契約への流れはカウンセラーの体験セッションを申し込みにつなげる設計にまとめています。
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売り込まずに継続を伝える方法
継続の話を、終わり際に持ち出すと売り込みになります。そうではなく、初回の冒頭で全体の流れを伝えてください。今日はどこまでやるのか、この先どういう順番で進むのか、どのくらいの期間を見ておくといいのか。先に地図を渡しておくと、後から売り込む必要がなくなります。
そのうえで、終わりの5分を次につながる時間として使います。
- 今日話したことを一緒に整理する
- 次までに試してみることを1つだけ決める
- 次に扱うテーマを口に出しておく
- 次回の日程をその場で押さえる
この4つを型にしておくと、毎回の終わり方が安定します。特に4番目は差が大きいです。あとで連絡しますという形にすると、そこで途切れやすくなります。
ただし、全員に継続を提案する必要はありません。一度話して十分な人もいます。むしろ、合わない人にまで勧めないほうが結果的に信頼されます。この人には必要だと判断したときだけ、理由をつけて伝える。この温度感が、心理系の仕事では特に効きます。
継続型にすると、集客の負担そのものが変わる
継続の話は、セッションの中身だけの問題ではありません。集客の量に直結します。
単価1万円の単発だけで月30万円を作るなら、毎月30人必要です。3ヶ月18万円の期間型なら、月2件で足ります。同じ売上でも、集めなければいけない人数が10倍以上変わります。広告を使わずに集客する場合、この差は決定的です。月30人を毎月連れてくる発信量と、月2件を安定させる発信量では、必要な労力がまったく違います。
期間型にすると、3ヶ月先まで枠が埋まった状態も作れます。今月の売上が読めるので、発信や商品づくりに時間を回せるようになります。毎月ゼロから探している状態だと、集客に追われて改善の時間が取れません。ここが、単発中心から抜けられない一番の理由になっていることが多いです。
さらに、人数が減ると一人ひとりに向き合える時間が増えます。結果として満足度が上がり、紹介も出やすくなる。継続型への切り替えは、売上のためだけでなく、仕事の質を保つための選択でもあります。
継続が生まれない状態を見直すときのポイント
継続につながらないと一括りにせず、止まっている場所を切り分けてください。初回の申し込み自体が少ないのか、初回は来るが2回目がないのか、数回続くが途中で消えるのか。この3つは原因も対処もまったく違います。
初回は来るのに2回目がないなら、終わり方と見通しの共有を疑います。満足度の問題ではなく、次に来る理由が渡っていない可能性が高いです。ここは前の章で書いた終わりの5分を型にするだけで、かなり改善します。
数回続いた後に止まる場合は、変化が本人に見えているかを確認します。進んでいる実感がないまま回数だけ重なると、続ける意味を見失います。最初に状態を記録しておき、途中で振り返る時間を入れるだけで、この離脱はかなり減ります。3回目あたりに、最初と比べてどうかを一緒に見る時間を入れておくといいです。
まとめ
単発で終わるのは、営業が下手だからではありません。1回で完結する形で提供している以上、そこで終わるのが自然だからです。
- 提供の単位を、1回から期間に変える
- 期間は相場ではなく、自分の経験から決める
- 全体像は初回の冒頭で渡しておく
- 終わりの5分を型にして、次につなげる
毎月ゼロから集客し直す状態から抜けるには、集客の量を増やすより先に、来た人が続く形になっているかを見直すほうが早いです。入口を広げる前に、受け皿の形を変える。この順番のほうが、労力に対する成果が大きくなります。
継続を前提にした商品の作り方についてはカウンセラーの料金設定はいくら?高単価の作り方もあわせて読んでみてください。
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心理カウンセラーのオンラインコミュニティ「WaReKaRa」で集客責任者を5年以上担当。広告ゼロで月60〜120万円の集客導線を構築してきた実績をもとに、カウンセラーが発信からLINE登録・申込みまでの導線を整えるための情報を発信しています。
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