カウンセリングとコーチングの違い|開業するならどちらで打ち出すか

「私がやっているのは、カウンセリングなのかコーチングなのか」
「どっちの言葉で打ち出せばいいのか、正直よく分からない」

開業の準備をしていると、一度はここで手が止まると思います。
実際のセッションでは両方の要素を使っている人が多いので、迷うのは自然なことです。

この記事では、カウンセリングとコーチングの違いを、教科書的な定義ではなく、開業する側の目線で整理します。
最後まで読めば、自分はどちらの言葉で看板を出すのか、決められるはずです。

カウンセリングとコーチングの違いは、扱う時間の向き

いちばんシンプルに言うと、違いはどの時間に向き合うかです。

カウンセリングは、今つらいことや、過去から引きずっている気持ちに向き合います。
しんどさを言葉にして、受け止めて、少しずつ整えていく。マイナスの状態をゼロに近づけていくイメージです。

コーチングは、これから先に向かいます。
目標を決めて、そこまでの道筋を一緒に考えて、行動を後押しする。ゼロの状態からプラスへ進んでいくイメージです。

もうひとつの違いは、話の主導権の置き方です。
カウンセリングは、相手のペースに合わせてじっくり聴くことが中心になります。コーチングは、問いかけで相手の考えを引き出しながら、行動の約束まで進めることが多いです。

現場では、きれいに分けられない

ここまでの説明は、あくまで整理のための線引きです。

実際のセッションは、もっと混ざっています。
カウンセリングでも、気持ちが落ち着いてきたら「これからどうしたいか」を一緒に考える時間が来ます。コーチングでも、目標の話をしているうちに、過去の傷や不安が出てくることはよくあります。

なので、どちらが正しい、どちらが上、という話ではありません。
大事なのは、あなたのところに来る人が、どちらの言葉で自分の悩みを探しているかです。
ここを見誤ると、どれだけいいセッションをしていても、そもそも見つけてもらえなくなります。

クライアントが検索する言葉が、そもそも違う

これは集客をやっている立場から、強く伝えたいところです。

カウンセリングを探している人は、悩みの言葉で検索します。
人間関係がしんどい、夫婦関係がうまくいかない、気持ちが落ち込んで戻らない。こうした今のつらさから入ってきます。

コーチングを探している人は、目標の言葉で検索します。
転職を成功させたい、起業したい、習慣を身につけたい。こうした、なりたい姿から入ってきます。

たとえばブログ記事を書くとき、カウンセリングで打ち出すなら、夫と話すたびに疲れてしまうときの気持ちの整え方、のようなタイトルになります。
コーチングで打ち出すなら、40代から転職を決めるまでに整理しておくこと、のようなタイトルになります。
同じ書き手でも、入口の言葉が違うだけで、集まってくる読者はまったく別の人たちになります。

同じ人でも、落ち込んでいる時期と前を向いている時期では、使う言葉が変わります。
つまり、あなたがどちらの言葉で看板を出すかで、出会うお客さんの状態そのものが変わるということです。
ブログのタイトルも、YouTubeの企画も、LINEの無料プレゼントも、すべてこの言葉選びに引っ張られます。

どちらで打ち出すかを決める3つの基準

迷ったときは、次の3つで考えると決めやすくなります。

① 来てほしい人は、今どんな状態か

まず、あなたが一番力になれる相手を思い浮かべてください。

その人が、つらさの中にいて、まず話を聴いてほしい状態なら、カウンセリングの言葉が合います。
ある程度元気があって、次の一歩を踏み出したい状態なら、コーチングの言葉が合います。
自分ができることより、相手がどんな状態で探しに来るかから決めるのがコツです。

② 自分が一番力を出せる場面はどこか

これまでのセッションを振り返って、手応えがあった場面を思い出してみてください。

泣きながら話していた人が、最後に少し笑って帰っていったとき。
迷っていた人が、自分で決めて動き出したとき。
どちらの場面で自分が一番いい仕事をしていたかは、打ち出す言葉を決める大きなヒントになります。

③ 料金と期間をどう組みたいか

カウンセリングは、相手の回復のペースに合わせるので、期間を区切りにくい面があります。
コーチングは、目標と期限を決めやすいので、3ヶ月や6ヶ月のプログラムに組みやすいです。

ただ、カウンセリングでも期間を決めたプログラム型にすることはできます。
単発で終わらせず、継続を前提にした形に組み替える考え方は、別の記事でも書いているので、あわせて読んでみてください。

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両方できる人ほど、入口は1つに絞る

ここで、よくある迷いに答えておきます。

「両方できるなら、カウンセリングもコーチングもやっています、と書いたほうが間口が広がるのでは」

気持ちは分かりますが、僕はおすすめしません。
両方を並べると、読む側は結局この人は何の人なのかが分からなくなります。悩んでいる人は、自分の悩みにぴったり合いそうな人を選びたいので、何でもできます、という書き方は選ばれにくいんです。

入口では、どちらか1つに絞って打ち出す。
そのうえで、実際のセッションでは必要に応じてもう一方の要素も使う。
看板は1つ、中身は柔軟に。この形が、集客と現場の両方でいちばん無理がありません。

それに、一度決めた言葉は、あとから変えても大丈夫です。
まずは半年ほど、ひとつの言葉で発信を続けてみてください。どんな記事が読まれて、どんな人から相談が来るのか。実際の反応を見てから調整したほうが、頭の中だけで悩み続けるよりずっと早く答えが出ます。

迷っている時間が長いほど、発信を始めるのが遅れます。
完璧な言葉を選ぶより、今の自分に一番近い言葉で、先に始めることを優先してください。

カウンセリングとコーチングの違いを、プロフィールでどう伝えるか

打ち出す言葉を決めたら、プロフィールやサービス案内に反映させます。

カウンセリングで打ち出すなら、どんなつらさを抱えた人の話を聴いているのかを先頭に書きます。
コーチングで打ち出すなら、どんな目標を持った人を、どこまで連れていくのかを先頭に書きます。

そして、もう一方の要素は、進め方の説明の中でさりげなく触れるくらいで十分です。
たとえば、カウンセリングで打ち出している人なら、気持ちが整ってきたら、これからのことも一緒に考えていきます、と一文添える。
これだけで、話を聴いてもらうだけで終わらない安心感が伝わります。

まとめ

カウンセリングとコーチングの違いは、扱う時間の向きにあります。
今のつらさを整えるのがカウンセリング、これからの目標に向かうのがコーチングです。

ただ、開業するときに大事なのは定義の正しさではありません。

  • 来てほしい人が、どちらの言葉で悩みを探しているか
  • 自分が一番力を出せる場面はどちらか
  • 料金と期間をどう組みたいか

この3つで、看板に出す言葉を1つに決めてください。
言葉が決まると、発信のテーマも、無料プレゼントの中身も、迷わず決められるようになります。

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